鉄分
ダイエットや月経などにより、女性の5人に1人が「鉄欠乏性貧血」の可能性があるといわれています。
この「鉄欠乏性貧血」と切っても切り離せない、「鉄分」について、少し学んでみましょう。
鉄分不足による症状
鉄欠乏性貧血は、体内に酸素を送るヘモグロビンの不足によって起こります。
血液中のヘモグロビンを構成するのが「鉄分」。鉄分の不足は、身体の酸素不足と結びつき、さまざまな不調を引き起こします。
おもな症状を見ていきましょう。
1.動悸
2.息切れ
3.胸痛
4.肩こり
5.倦怠感
6.めまい
7.失神
8.立ちくらみ
失神やたちくらみといった大きな症状はなくても、肩こりやだるさといった症状には心当たりがある方も多くおられるのではないでしょうか。
とくに女性の場合、月経時には鉄分の喪失量が増加するにもかかわらず、ダイエットや偏食によって摂取量も少なくなりがちです。じゅうぶん意識しなければ、どうしても不足してしまいます。
そのためダイエット中も、野菜や果物から積極的に摂取するように心がけている女性はすくなくありません。

しかしここで注意したいのは、鉄分には2種類あるということ。
野菜や果物に含まれる鉄分はそのままでは吸収されにくいとされる「非ヘム鉄」に属します。
非ヘム鉄は、良質なたんぱく質やビタミンCを多く含む食品とバランスよく摂取しなければ、体内へと吸収されにくいという特徴を持っています。
結果的にバランスのとれた食事をしなければならないのなら、肉や魚に多く含まれる、吸収されやすい「ヘム鉄」を摂取することが効率的といえます。
いずれにしても、この「鉄分」、日常生活の中では、めったなことでは過剰摂取に陥る可能性はありません。
規定摂取量
サプリメントとの併用の場合も、1日に必要な鉄分は10.5㎎~11㎎とされており、上限は15歳から70歳女性で40㎎前後とされています。
健康な生活のため、鉄分はしっかり摂りましょう。